2012年12月28日金曜日

PCP FESTA:ロバート・フェルドマン講演会


皆さん、こんにちは!
今回はPCPフェスタにて行われたロバート・フェルドマン氏の講演会「日本再生への提言」についてです
これをPCP8期生の伊藤ありさに書いてもらいました!。では、どうぞ!
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PCP8期生の伊藤ありさです。
今回の記事はPCPフェスタの第2部の講演会についてです。

毎年恒例のPCP講演会では、今年ロバートフェルドマン氏を招き、『日本再生への提言(Rebuilding Japan)』というテーマのもとで講演してもらいました。フェルドマン氏は、現在三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社のチーフエコノミストを務めており、ワールドビジネスサテライトにも出演している有名なアメリカ人の経済学者です。もちろん、彼の経歴や肩書きはすごいものではあるのですが、今回の講演会で多くの人に実に面白い方だと感じさせてくれるようなお話をしてくれました。

実は彼は16歳のときに初めて来日し、その時日本語に強く惹かれたそうです。また、エコノミストとしても日本は興味深い国だと感じ、日本に好感をもってくれました。
(そんなフェルドマン氏は講演を電車シリーズのオヤジギャグではじめてくれました(What is the strongest train in Japan? さいきょうせん、etc)。(笑)

では、本題です。現在の日本の再建には何が必要なのでしょうか。 フェルドマン氏がおっしゃっていたことをまとめると大きく3つあります。

1. 生産性を上げる
Y=総生産、L=労働人口、P=総人口とおくと、
Y=(Y/L)L
/P=(Y/L)(L/P)
(Y/P:standard of living, /L:Productivity、L/P:Labor Force Participation Rate)
以上のような単純な式で、高齢化が進みL/Pが減少している日本では生産性(Y/L)をあげなければいけないということは明確です。さらに、高齢化問題の深刻化を防がなければいけないこともわかるでしょう。

2. 財政赤字と向き合う
現在GDPに対する日本の財政赤字は200パーセント近いという状況にあります。財政赤字を200%で保つなら、現在の財政支出を毎年40兆円カットする必要があります。この方法として、主に二つあります:増税と支出削減。この組み合わせを利用して、どうにかして財政赤字の悪化を防がなければなりません。そこで、日本は社会保障と増税の一体改革をしようとしているが、それは増税だけに注目していて、支出削減の明確な案はありません。言い換えると、フェルドマン氏がおっしゃっていたように, “Japan’s fiscal policy is a failure”.

3. エネルギー問題の解決
       現在、原発問題などにより、エネルギー不足が懸念されています。現状のままであると、50年後までにはエネルギー不足になると考えられます。そこで、我々に残されている手段はエネルギー効率をあげることです。

このような厳しい問題に直面している日本ですが、私たち学生には何ができるでしょうか。フェルドマン氏は社会人、グローバル人材として、我々は以下の点を意識する必要があると強調していました。
Analytical Skills
Personal Skills
Presentation Skills
Math Skills
Energy
Language Skills
Commercial Awareness
しかも、これらは一つ持つことに意味あるわけではなく、複数なスキルをもってはじめて価値のあるものになります。そして、我々は自分たちの弱点にしっかり向き合い日本の再建に取り組んでいく必要があります。

今回のブログは比較的に真面目な内容になってしまいました。もちろん、PCPはただ勉強している団体ではないですか、決して勉強を疎かに扱っているわけではありません。 Work hard, play hard and make your university life the best possible. 




Profile:【伊藤ありさ】
1991年神奈川県生。4歳から11歳までの7年間をニューヨークで過ごす。公文国際学園高等部卒業。慶応義塾大学経済学部在学中。三田ではPCPと吉野直行研究会所属。趣味はバスケ。

2012年12月11日火曜日

PCP専攻:日本経済


皆さん、こんにちは!
今回は最後の専攻の日本経済(Japanese Economy)について日本経済の代表の菱沼美純に書いてもらいました。では、どうぞ!
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こんにちは。日本経済(Japanese Economy)専攻代表の菱沼美純(ひしぬま みすみ)です。
PCPに興味を持って下さっている方、このブログを読んで下さっている方、PCP Festaにいらっしゃった方ありがとうございます。
各専攻の紹介をブログでもするということで、今回は日本経済Japanese Economy)を紹介します。

PCPは将来グローバルに活躍することを目指す学生が集まっているのになぜ日本経済?」と思われている方もいらっしゃるかと思います。
その答えは、
「自国を知らずして世界を語れない」
からです。
わたしが1年生のとき、はじめてPCP説明会に参加した際に嘉治先生がおっしゃっていました。

一番知っているべきはずである母国のことについて質問されて答えられない、そんな人が世界のことを語っていても説得力がないですよね。
日本に興味を持つ外国人のほうが、わたし達よりも日本を知っていることも大いにあり得ます。
さらにいつまでも心の支えになってくれるのは母国の文化です。

わたしが日本経済Japanese Economy)を専攻した理由は、これともう一つあります。
わたしは世界に日本のすばらしさを伝える「日本と世界の架け橋」になりたいです。
特に日本史が好きで、ゼミでも日本経済史を専攻しているのですが、日本の経済や歴史を英語で説明するのって難しいんですよね。ニュアンスがぴったり合う英語がないことだってあるんです。
たとえば日本企業の特徴である「改善」ってimprovementとせずそのままkaizenって英訳しますし、「系列」もそのままkeiretsuと英訳します。(池尾先生の授業より)
外国の企業システムと違って日本ならではのシステムなので適当な英語がないんです。
また価値観の違う外国の方に日本の文化を正確に理解してもらうのって難しいですよね。
それをどうやって彼らに伝えたらいいのかをJapanese Economy(日本経済)の授業を担当している教授から学ぶというねらいがわたしにはあります。

そんな日本経済Japanese Economy)の授業を紹介していきましょう。
まずは、Japanese Economy from International Perspectiveの授業から。
竹森先生が担当しています。竹森ゼミの友人から「竹森先生、PCPの授業すごく楽しんでいるよ」と言われました。どうも留学生の履修者が熱心で活発に質問を投げかけるからだそうです。わたしも留学生に負けずと頑張らないと。。。
授業は少人数で、アクティブに行われています。
内容はほぼ日本経済史です。竹森先生と仲良しな杉山先生著の「日本経済史」をベースにおこなっています。実はわたしは杉山先生のゼミに所属していて、この本をちょうど夏期休暇中に読んだのでラッキーと思っていました。
このように日本人履修者にとって得なのはやはり日本語で復習できることです。
さらに授業では外国人経済学者の論文も扱っているので、日本の外からみた日本経済が学べます。外国の学者は日本の経済をどのように考察しているのか、まさにfrom International Perspectiveです。
わたしはこの授業でも代表を務めています。毎回先生が丁寧にまとめてくださっているレジュメを受け取り、Facebookやメールを使って履修者全員にシェアするのがわたしの役目です。これによって必然的に留学生の知り合いが増えました。
Facebook
でレジュメをUPするたびにlikeしてくれたり、「みすみがリーダで良かった」と言ってくれたり、説明会のためのアンケートに快く回答してくれたりと、留学生たちは良い人ばかりです。
この授業の代表をしているとまさに「日本と世界の架け橋になる」という目標を実現しているのではないかと感じます。

次に Japanese Financial Markets and Institutionsの紹介です。
この授業は吉野先生と別所先生が担当しておられるのですが、正直いままでで担当教授が授業したのは初回の一回のみです。
毎回外部の偉い方による講義をおこなってくださいます。吉野さんの人脈があってこその大変貴重な授業です。

最後に前回の説明会について本音を漏らしますと、正直わたしは英語で大人数の前で話した事がなく、説明会でプレゼンをすることに尻込みをしていました。しかし、他の専攻代表が「せっかくのチャンスだからやってみる」と言っていたことに背中を押されて、わたしもProfessionalを目指すPCP生として挑戦しなければと決心しました。
あの大教室で、大勢の後輩を前に、英語でプレゼンをおこなったことで、今後何があっても乗り越えられるような気がします。そのくらい自信がつきました。
このように、どんなことにも意欲的なPCP生が多くて日々刺激を受けています。
PCP
はお互いが成長できる場所です。
より多くの人にPCPに入ってもらい切磋琢磨してほしいです。
一緒にBe Professional目指しましょう!!



Profile:【菱沼美純(Misumi Hishinuma)】高校時代にアメリカへ引っ越す。それまでは生まれてからずっと神奈川の田舎育ち。慶應義塾NY学院卒業。慶應義塾大学経済学部入学。PCP,経済学部杉山伸也研究会所属。高校卒業後3ヵ月カナダに短期留学,大学最初の1年間ソフトボール部に所属,アルバイトは米軍基地内のマクドナルドクルーと塾講師,大学2年夏休みにサンフランシスコへ1ヵ月インターンシップ,2年春休みには中国へ1週間語学留学,最近は福島震災復興支援ボランティア団体に加入といったように好奇心旺盛。語学も英語はもちろんスペイン語,中国語,韓国語を履修。中でも韓国は一番。韓国ドラマ,K-popにはまる大の韓国好き。

2012年12月4日火曜日

PCP専攻:ファイナンス

皆さん、こんにちは!
今回は専攻のファイナンス(Finance)についてファイナンス代表の吉次陽弘に書いてもらいました。では、どうぞ!
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どうも初めまして、PCP8期生の吉次陽弘です。
今回はPCPに入ったあとの専攻履修に関する話をさはせて頂きたいとおもいます。正直僕が大学二年生の時はPCPに入った後のことは考える余裕はなかったので、二年生の方々には気が早い話になってしまうかもしれませんが、この話がPCPに入った後の学生生活をイメージするのに少しでも役に立ったら幸いです。

僕は5つある専攻分野の中でファイナンスを専攻しています。ファイナンスの必須授業には「Introduction to Finance」と「Japanese Financial Markets and Institutions」の二つがあります。前者では金融理論に関する基礎的な講義が行われており、具体的にはポートフォリオ理論やオプション価格などの資産選択に関する基礎的な理論などの勉強をします。後者では具体的なニュースや直近の金融市場に関するレポートに関する講義が行われており、外部からの講師がいらっしゃって貴重な話を聴講することができます。どちらの授業も金融論や金融市場について理解する上で重要な基礎を学べる授業であり、とてもためになる授業であると僕は感じています。

ただ具体的な授業内容をつらつらと書いていっても、なかなかファイナンスという科目に対するイメージが湧きづらいと思います。そこで、大学で金融論を学べる意義に関して僕なりの意見を述べたいと思います。
1つ目はファイナンスの知識の汎用性についてです。現在、日本にある多くの企業が上場しています。そのような企業は株式発行し、ストックホルダーに対して配当利回りを支払っています。慶應性が就職する企業も多くが上場しています。つまり、どのような会社に就職しても金融の知識を使う機会があるということです。金融機関はもちろんのこと、パナソニック等のメーカーに就職しても会社の財務や株式価値について理解があることはとても重要なことと言えます。大学生の間に蓄えた金融に関する知識は社会人になっても役に立つと思います。
2つ目は金融理論による数学的アプローチについてです。この体系化された数学的アプローチは全世界で金融を専攻してる学生によって勉強されており、これを勉強することは全世界の金融専攻の学生との共通言語を手にすることになります。金融理論はマクロやミクロと同様に経済を理解する上で重要な基礎となる学問です。

色々書かせて頂きましたが、言いたいことはファイナンスは大学生の内に勉強しておくべき学問だと僕は思っています。ただ残念なことに、内容が難しく、PCP生の受講者が少ないのもまた事実です。是非金融に関して興味がある学生はPCPに入ってこのコースを受講し、来年度のPCPファイナンスコースがより活発なものになること期待しています。



Profile:【吉次陽弘】
1991年生まれ、小学校時代をメリーランド州、米国で過ごす。慶應義塾大学経済学部3年生。ゼミは吉野直行研究会、PCPに所属。ゼミでは消費者金融論を専攻している。2012年夏には外資系企業でのインターンを行った。絶賛就活中。

2012年11月27日火曜日

PCP専攻:環境経済


皆さん、こんにちは!
今回は専攻の環境経済(Environmental Economics)について環境経済代表の芝崎陸斗に書いてもらいました。では、どうぞ!
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先日のPCPフェスタに来てくださり本当にありがとうございました少しでもPCP、もしくは環境経済に興味を持っていただけたら幸いです。今回はPCPフェスタに来れなかった、またぼくの話をまた聞きたい、という方のためにフェスタでのプレゼンを省略し、また日本語にして載せたいと思います。

☆環境経済学
環境経済学ってどういう学問でしょうか?
ぼくは環境学の一種であると捉えています。環境を経済的な視点から見る、それが環境経済学である。なんかそのままですね笑
環境学には他にも様々な視点があります。環境社会学、環境法、環境デザイン、環境倫理etc…

では環境経済学の目的とはなんでしょうか?
①環境問題の原因を把握する。
②環境破壊の影響を推測する
③環境施策実行のための政策手法を提示する。
環境経済学の扱っている対象の例として炭素税や排出権取引があげられます。なんとなくイメージがつくでしょうか?

ぼくはPCPの環境経済学という学問はほぼ環境学と置き換えても良いと考えています。というのはカリキュラムを見れば分かると思います。なのでここで一旦、なぜ環境学を学ぶのかを考えてみましょう。まず、エネルギーの問題があることで環境産業は最近では成長産業と考えられています。つまり環境は今アツい学問です!今、伸びつつある産業を学ぶことは面白くもあるし、とても意味があるとぼくは考えます。
次に、環境は私達の生活と切っても切り離せません。私達は環境と一心同体であると言っても過言ではないですよね。その環境を良くするためには常に環境を意識し、それと共存する方法を学ぶ必要がある。それが私達の快適な生活にも安全な生活にもつながりますよね。だから環境学は必要な学問であると考えられます。

3つ目に環境は様々な視点で複合的に考えなければならず、答えを出すのも難しい学問なのでとても勉強になります。PCPの環境経済のカリキュラムにおいても、経済学だけでなく政治、法の観点を学ぶ授業が用意され、その上で、国際的な環境問題を学ぶという形を取っています。一つの問題を様々な視点から考えるのに環境というトピックは最適なのです。これは他の所でも絶対活かせます。

上記のように環境学を学ぶことはとても大事であるのですが、きっとそこでみなさんはじゃあ環境経済のゼミに入ればいいや!と思うのでしょう笑


なのでPCPと他の環境経済のゼミの違いを説明しましょう。
もちろんなんといっても英語で学ぶのが一番の違いなのですが、多くの留学生が同じ授業を取っているということがあり、彼らと話すことで自分とは全く違う意見を聞くことができます。さらに、上述したようにカリキュラムがよく組まれているので一つのトピックを色々な視点から考えるとても良い練習になります。また複数の教授とお話できるのもPCPの利点かもしれませんね。細かく言えば、PCPの利点はたくさんあります!ただそれを活かせるかどうかは本人次第、といったところでしょうか。

PCPを受けるか受けないか迷っている皆さん、とにかく受けてみましょう!ぼくも英語、経済学の実力に一抹以上の不安を抱えながらとにかく受けてみた結果、今こうして環境経済学の専攻代表というポジションまでやらせてもらっています。色々と考えてしまう部分はあるかと思いますが、とにかく行動してみましょう!その上でうまくPCPに入ったらぜひ環境経済学という学問を学んでみようかとまた悩んで下さい!
みなさんとまた顔を合わせるのを楽しみにしています!




Profile:【芝崎陸斗(Rikuto Shibasaki)
1991年出生。慶応義塾志木高等学校卒業。慶応義塾大学法学部政治学科在学中。PCP、片山人文科学研究会所属。福沢諭吉文明塾7期生。Liberal association(テニス)、学生団体Urban、英字新聞三田Campus,とにかく所属したがる。趣味は読書とバスケットボール。melonpan(melon bread)をこよなく愛し、アドレスとtwitterIDにまで入れるほど。